経営者・事業主が思う、正社員・非正規社員を雇うメリットデメリットとは

      2018/04/12

ここを訪れてくださったあなたは、経営者の立場ですか?

それとも雇用される側の立場ですか?

 

どちらの場合でも、会社・事業主が正社員・非正規社員を雇うメリットデメリットを考えばければなりません。

 

どういった気持ちで経営者は社員を雇うのでしょうか?

そこを考えることで、どちらの立場でも得るものがあるはずです。

 

 

経営者目線で正社員を雇うメリットを考える

企業の経営者は、どういった考えで非正規社員・正社員を雇おうと考えるでしょうか?

正社員・非正規社員を雇うメリット・デメリットを見ていきましょう。

 

正社員を雇うメリット

・長く雇うことで人財を育てることができる

時間給でないので、仕事が終わるまで働かせることができる

・責任をもって働いてくれる

・全国転勤や出向命令を出せる

・将来の幹部を育てることで会社を長く続けることができる

・独立社員を輩出することがステータスになる場合がある

・顧客・消費者から社会的信用が生まれる

・中途採用で即戦力を得やすい

 

長く働いてもらって、スキルの向上を目指してもらったり、将来会社を支えてもらう存在にしたいという意図があります。

長く会社が存続すれば企業の価値や社会的信用も生まれます。

アルバイトを雇うよりも即戦力が得やすいメリットもあります。

 

 

正社員を雇うデメリット

・仕事ができない人でも簡単にクビにすることができない

・勤務地手当の支払いが必要

・インセンティブでモチベーションアップが必要

人件費が高くなる

・社会保険・福利厚生にもお金がかかる

・採用費・研修費など大きな投資費用がかかる

 

正規社員を雇う最大のデメリットは、簡単に辞めさせることができないということです。

どんな面倒くさい人でも、仕事をサボる人でも、雇い続けないといけません。

この縛りがあるので経営者は正社員採用にかなり厳しい目で見るわけです。

非正規社員に比べてお金もかなりかかります。

 

 

非正規社員を雇うメリット

・契約満期で簡単にクビをきれる

安い賃金で雇える

・必要な時間だけ短時間来てもらうことが可能

・シフトの調整で人件費を簡単に削減できる

・派遣社員の場合はトラブルは派遣会社側の責任にできる

 

契約期間を設ける非正規社員は、契約期間が満了になればクビにすることができます。

経営者としてはこれほど嬉しいものはありません。

組織に従わない面倒な人や仕事ができない人を解雇することができます。

人件費を抑える意味でも効果的なので、不況の世の中が続けば非正規社員は増える一方です。

 

 

非正規社員を雇うデメリット

・大変な仕事の場合は人手不足が深刻

人財の流出が防げない

バイトの都合でシフトが乱れることがある

・最低賃金の上昇が経営を大きく圧迫する

・バイトの教育・管理が大変

 

非正規社員として働く側は自由に仕事を選ぶメリットがあるので、責任を持たずいつでも仕事を辞めることができます。

これは雇用側からすると大きなリスクとなります。

学生アルバイトなどを雇うと責任感が薄いので、SNSの使い方など常識的なことすら指導教育しないといけない無駄な労力も必要になります。

 

 

あなたが経営者の立場なら、どちらを雇いますか?

真面目に責任感をもって働いてくれるけれど、給料が高くてずっと雇い続けないといけない正社員。

ある程度真面目に働いてくれるし、給料も安く雇うことができて経営不振の時にはすぐにクビにできてリスクの少ない非正規社員。

 

あなたが経営者ならどちらを選択しますか?

当然経営者はその場だけを見て判断するのでなくて、将来のビジョンを描いたりそれに伴うリスクも考慮しなければなりません。

企業の中で一番のコストは人件費であって、そこを臨機応変に増減できる方が経営はしやすいですよね。

 

また、正社員1人分の給料で2~3人のアルバイトが雇えるなら、後者を選ぶのではないでしょうか。

逆に考えると、アルバイト2~3人分の質の仕事をしてもらわないと正社員を雇うメリットはほぼないわけです。

 

 

正社員雇用が減ったのは労働者の意識の変化のせいでもある?!

最近はネットやSNSの普及や、メディアの拡散があるおかげで、会社のブラックな様子が簡単に公開されるようになりました。

「オレ今月残業150時間…」

「ノルマがキツすぎ…」

「仕事が終わらなくて休日返上…」

「正月?クリスマス?なにそれ。」

「クソ!ブラック企業に入社しちまったぁ!」

「本部からの指示多すぎだろぉぉ…」

「うわ、オレの年収低すぎ…」

 

こんな声が広がってくると、一生懸命働くのがバカバカしくなって楽な仕事がどこなのかばかり考えるようになってしまいます。

 

なのでブラック企業には人が集まらなくて人手不足、反対にホワイト企業には人が集まりすぎて落選する人多数になって、仕事につけない人が増えているんですよね。

 

 

新入社員を入れたとしても、「定時になったから帰りまーす」「え、残業あるんですか?聞いてないですよ」「訴えますよ?」なんていうモンスター労働者も問題になっています。

「ワークライフバランスが大切」「飲み会は断りたい」「プライベートが充実してないと無理」「はい今のパワハラ~」なんて考え方も広まってきました。

 

 

政府が「働き方改革」といって取り組んでいるのも、所詮は国民の機嫌取りのためですよね?

支持率が欲しいからやっているだけで、やりたくてやっているわけではないです。

 

だって働き方改革を本気で進めたら日本の中小企業はほとんど潰れますよ?

そうなると日本は税収減りますよね?

浮浪者が増えたら余計に社会福祉にお金がかかります。

 

ネットが普及して自分の意見を主張するのが簡単になったため、社会に対しても同じことができると思っている労働者が増えています。

労働者は自分の意見を通して権利を主張するほど、自分の首を締めているというのが分かっていません。

 

まあ、極論を言えばそんな無理な労働環境を強いている企業がいけないので全部潰れてしまえばいいのですが。

そもそも低賃金を目当てにしているビジネスモデルそのものに問題があるわけです。

でも今の日本を支えてきたのは紛れもなく中小企業であって、それを一気につぶしてしまうのはかなり危険ですよね。

 

ごめんなさい。話がそれました。

 

ようは、経営者は主張が強い面倒くさい従業員はお断りなんです。

「正社員はなかなか辞めさせられないしなぁ」

「余計な業務が増えるなら正社員いらない」

「採用は最低限におさえて無駄をカットしよう」

「一度面倒なヤツを入社させたら大変」

と思う経営者が増えてもおかしくありません。

 

経営者にとって利益の最大化は最優先事項です。

会社を長く存続させることこそが一番の目的であって、それが結果的に雇用を生んだり社会貢献になるからです。

 

そのためなら、少々の犠牲や反乱分子は切り捨てなければなりません。

情が深い経営者ほど無駄が多くて儲からず成功できません。

 

 

生き残るために経営者も必死なんですよ。

 

 

あなたがもし正社員になりたかったら

正社員になりたいなら、経営者のこうした心理を知ってそれに応える必要があるわけです。

汚い仕事・キツイ仕事・危険な仕事に自ら飛び込んでいく勇気があれば、正社員になるのは簡単です。

 

「どこまでも従順で期待に応え続けます!」「社畜になって会社に奉仕します!」という方なら、企業も喜んで採用しますよ。

でもそんな人は現代ではいません。

そのギャップが今の使い捨て型の非正規社員の増加や人手不足を生んでいます。

 

楽な仕事で正社員雇用があるのも確かですよ?

でも今既に誰かが持っているその地位を、奪い取って競争に勝つための能力はあなたにありますか?

貪欲さ、出世欲、競争力、全てを総動員して同僚という敵を蹴落とす冷酷さがないとあの優雅なポジションには就けません

誰かの犠牲の上に立たないとあの地位で居続けることはできないのです。

 

私にはそんな考え方はできないので無理です。

 

悩んだあげく、私は誰にも雇われない個人事業主としての働き方を選ぶことにしました。

 

非正規社員として働くのも地獄。正社員として働くも地獄です。

経営者の考え方を知って、あなたは今後の身の振り方をどのように考えますか?

 

 

 - 人生の選択 , ,