集中力を上げる4つの方法【勉強・仕事】
2018/05/29
みなさんにはこんな経験ありませんか?
「家で勉強したいのに全然進まない」
「ついダラダラやってしまう」
「机に向かっても他のことを始めてしまう」
短時間でたくさんの仕事をこなして効率よく終わらせて、余った時間は遊びや趣味など他のことに当てたいですよね。
人間の集中力を脳科学の視点で分析すればたった4つのコツでできるようになります。
時間通りに終わらせるためにまずは自分の周りの環境を見直してみましょう。
誘惑をなくす
図書館に行くとすごく集中できますよね。
それは自分の家とは違い余分な誘惑物がないからです。
視覚、嗅覚、聴覚のどれも刺激することなく集中できる環境が整っています。
本気で集中したいならテレビやラジオ、マンガ、ゲーム、スマホ、パソコンなどの娯楽を部屋から一切なくして何にもない部屋を家に一つ用意しましょう。
そこには部屋に机とイスと本とペンだけ置いておきます。
できれば扉の付いた部屋にポツンと机がある状態が良いです。
色々物がある部屋にパーテーションで間仕切りして見えなくしたところであまり効果はありません。
どうしても頭の中には「くつろぎたい」という思いがチラチラしてしまいます。
認知心理学の言葉で「ワーキングメモリ」というものがあります。
情報を一時的に覚えておくことができる脳の領域のことで、暗算や会話、思考能力に関わっています。
簡単な例で説明します。
まずは何もおいてない机をイメージしてみてください。
そこには教科書と文房具、ノートがあって勉強がしやすい環境です。
これが勉強を行う上で最高の状態なのですが、この机に別の教科書を10冊、スマホ、ゲーム、マンガ、アニメのフィギュアを置いてみましょう。
とたんに机はごちゃごちゃになり最初にあった教科書が埋もれてしまいました。
これでは勉強ははかどりませんよね。
現実の世界と同じように、頭の中もスッキリさせなければ作業がしづらく効率が悪くなってしまいます。
パソコンで例えてみても分かりやすいです。
ソフトをインストールしながらデータのダウンロードをしてインターネットで動画を見ようとすると読み込みが遅くなってしまい最悪フリーズしますよね。
同時にいろんなことをやるのは非常に非効率なのです。
このワーキングメモリと呼ばれる脳内の作業スペースは人それぞれで大きさが違い、年齢によっても変化します。
ワーキングメモリから余分なものを省くことによって集中力を大きく高めることができます。
音楽もあまり聞いてはいけません。
特に好きな曲は作業を妨害します。
歌詞が頭に入ってくるだけでワーキングメモリの容量が半分奪われてしまいます。
逆に全くの静寂の場合はどうでしょうか。
じつはこれもダメです。
意外なことに、多少の雑音の方が集中できると言われています。
他人がいて静かすぎるところでは自分が出す音のせいで集中力がまた削がれるからです。
パソコンのキーボードをたたく音、ペンで文字を書く音、咳やくしゃみ、などなど「静かにしないといけない」という意識が勉強や仕事を邪魔しています。
選択をなくす
何気ない日常生活の中でも実は集中力は知らず知らずのうちに消費されています。
「今日はこの靴をはこう」
「お昼ご飯は何を食べようかな」
「買い物はいくらまでにしておこう」
「電車に何分に乗ろう」
「飲み物は何を飲もう」
「銀行でいくら引き出そう」
それが楽しみという方もいるとは思いますが、本当に仕事や勉強で手一杯の時はどうでもよいことだと感じることと思います。
集中したいのであればそうした選択の少ない生活環境にするべきです。
生活の中の選択が多すぎる場合は仕事や勉強でいざ本気で集中したいと思った時に集中の体力が残っていないということになってしまうのです。
RPGでたとえると、「ザコ敵との戦いでMPを消費してしまい肝心のボス戦でMPが足りなくて強力な魔法が使えない」そんな状態です。
私はこの毎日のなにげない選択を減らすために、仕事で使う靴下、ハンカチ、インナーシャツはすべて同じものにしていました。
特に靴下を統一したことは多大な効果を発揮してくれました。
洗濯した後に干す時にペアを探す手間がなくなりストレスがなくなったのです。
そして朝はくときにも選ぶ迷いや時間を削減できました。
多少どうでもよいことは、いっそ本当にどうでもよいことにしてしまった方が楽です。
仕事の時にはく靴下の種類など誰も見ていませんし、人にとってはどうでもよいことです。
だったら自分の中でもどうでもよいことにしてしまえば良いのではないかという発想から生まれました。
日々の選択がなくなることはストレスの減少や時間の短縮になりその心の余裕のぶん物事に集中できるということになります。
予定をなくす
頭に余計な情報が入っているとやりたいことに集中できなくなります。
たとえば午後に自分が企画した大事なプレゼンの発表がある場合、午前の会議内容は半分も頭に入らないでしょう。
話の入り方や説明の構成、資料の不備がないかなどなど不安で頭がいっぱいだからです。
これは重大な仕事以外でも同じです。
たとえば今皿洗いを行っている主婦が、洗い物をしながら今日の晩御飯を考えているとします。
今日はカレーにしようと思い冷蔵庫を開けるとジャガイモと人参が足りません。
あとでスーパーでジャガイモとにんじん、それから付け合せのサラダを買おうと思うのですが、部屋の掃除や洗濯、家計簿をつける時にもどこかしらで脳は「ジャガイモ、にんじん、サラダを16時に買いに行く」と忘れないようにしています。
「やらないといけない」と毎時思い出すストレスを脳はかかえてしまいます。
忘れないようにすることによって常に緊張感を持ち集中力がじわじわ消費されているのです。
これを解消するためには、予定していることを紙に書いてしまうのが有効です。
例
- 買い物(歯ブラシ・石鹸・電池)
- 干した布団を取り込む
- ソファの下のそうじ
- 帰宅したら資料作成(2月15日〆)
書いたあとは忘れてしまって大丈夫です。
ひとつ作業が終わるたびにメモを見て、そしてまた今やること以外は忘れてください。
ただしメモをどこに置いたかだけは忘れないようにしましょう。
あとはスマホのアラーム機能を使うのも良いですね。
時間になったら音や振動でお知らせしてくれ、事前に打ち込んだメモがでてきます。
これで時間を気にしながら他のことをする必要はなくなります。
私はサラリーマン時代、1日に大量の仕事がある時は必ず頭の中を整理する時間をとっていました。
たくさんある仕事を全て箇条書きで書き出し、次に優先順位をつけて並び替えます。
時間までに終わらせないといけないことは最優先、自分のやりたいことは最後に回します。
そうして目の前のことだけに集中できる環境を整えるのです。
時間を決める
学校の授業は何分で設定されていますか?
私の学生時代のころは小学校の時は50分、中学校・高校で60分、大学で1時間半の授業時間でした。
これは人間の脳の活動時間を考えて設定されています。
人間の脳の集中力は1時間~1時間半が限界とされています。
これ以上は無理に続けても効率が下がってしまうのです。
効率が下がる前に一度休憩をとって気分転換をし、もう一度1時間集中するという方法が脳にとって最適です。
また、あまり長時間同じ姿勢をとっていると血流が悪くなり脳への酸素供給も弱くなってしまうため休憩が必要でもあります。
どうしても忙しくて休憩できない場合はイスから立ち上がってストレッチをするだけでも効率は上がりますよ。
そして時間を決めることによって、「そこまでにこの範囲を終わらせる」といった意識を持つようになります。
時間配分を考えて行動することは効率を上げるのに絶対に必須です。
どうしても遊びたい時はその遊ぶ時間ですら決めてしまいましょう。
「勉強を1時間で終わらせて、そのあと1時間ゲームをする」という風にして時間を制限し心をコントロールするのです。
娯楽を我慢してストレスをためるのではなく、時間を有効に使って遊ぶことを考える方がスキマ時間を自分でつくるスキルが身に付き将来仕事を行う時にも役に立ちます。
まとめ
集中するために必要なのは余分な雑念をなくすことです。
頭の中を空っぽにしてそのことだけに集中できる環境を整えるのです。
誘惑を絶ち、選択を最小限にし、予定を頭から一旦離してそのうえで時間の制限をかけて自律することで最大限の自分の能力を発揮することができるようになります。
脳の仕組みを理解して無理せず効率よく仕事・勉強を行いましょう。