領収書・レシートの管理保存方法
2019/03/19
領収書の管理
個人事業主になるとレシート・領収書の保管と管理が必要になります。
今まで家計簿をつけたことがなかった人、会社に任せていた人でも独立すると自分で計算や長期保管などの管理を行わなければいけません。
レシートと領収書の違い
レシートはレジで簡単に出されますが、たいていの場合領収書と同じ効果があります。
領収書と同じ効果があるのは以下のことが書いてあるものです。
・買った店や会社
・発行した日付
・買った物やサービスの名称
・取引した金額
初めて行く店でレシートをもらう時には注意して見てください。
商品名が詳しく書いてあるレシートの方が後々便利だったりします。
レシートは内側に折る
財布に入れる時にはレシートの印刷面を内側に折り曲げて入れるクセを身に付けましょう。
外側に字があると、レシート同士がこすれて印刷してある字がかすれて消えてしまうことがあります。
毎日レシートを出して整理する人であればその必要はないですが、リスクを減らすためにクセにすることをオススメします。
毎月整理する
領収書は1ヶ月単位に分けてまとめておくと、あとで見直しやすくなります。
紙に貼りつける場合
後で見直す時に整理されているので分かりやすいです。
セロテープは経年劣化するうえ、化学反応でレシートの文字を消してしまうのでおすすめできません。
貼る時はのりを利用するようにしましょう。
また、経費項目別に紙を分けておくと後で見る場合や計算する時に楽になります。
たとえば交際費、旅費交通費、消耗品費などに分けていきます。
月が替わったら、合計金額を書いて1ヶ月分をまとめてファイルして整理するようにしましょう。
封筒に入れる場合
封筒に入れて金額などを書くだけなので作業が少なくて楽です。
経費項目別に分けたうえで封筒にレシートをまとめて入れます。
封筒には以下の表記をするとよいです。
・年月
・経費項目
月が替わったら、1ヶ月分をまとめてファイルして整理するようにしましょう。
領収書の出ない経費
使ったお金が経費として認められるようになるには領収書が必要なのですが、領収書がもらえない場合にはどうしたらよいのでしょうか?
交通費
バスや電車の移動は領収書をいちいち書いてもらうのも面倒です。
今は電子マネーで支払いができるので、お金をチャージした時に領収書がもらえ、消費した時の領収書は二重発行になるため書いてもらえません。
また、電子マネーにチャージした時にもらえる領収書は交通費として認めてもらえません。
交通機関以外でも、自動販売機やコンビニなどで商品の購入ができたり、様々な用途で使用できるからです。
交通機関を利用した時には、乗った分をメモしておいてエクセルで「交通費精算書」を作ることで領収書がなくても経費として認められます。
・日付
・訪問先
・乗車区間
・金額
以上を表にしてまとめて印刷しておきます。
領収書がある分は印刷した表の余白に貼りつけておきましょう。
いちいち覚えていられないという人は、電子マネーの使用履歴がパソコンで閲覧可能なのでそれを活用しましょう。
クレジットカード払い
クレジットカードで支払いをした場合、購入店では領収書は発行してくれないことがほとんどです。
基本的には「クレジットカード会社に請求してください」となります。
領収書とは、お金の受け渡しがあった時に発行されるものです。
クレジットカードは月末に支払いを一括して行うため店舗での金銭のやり取りはありません。なので領収書が発行できないのです。
クレジットカード会社による領収書発行は、会社によって対応が異なります。
「領収書は購入した店でもらってください」というところもあれば「請求があれば費用を頂きますが発行できます」というところもあります。
領収書がもらえない場合は、クレジットカードの支払請求書や利用明細書をとっておけば大丈夫です。
クレジットカード会社から毎月届く封筒に入っている場合もありますし、Web上のファイルを自分で印刷する場合もあります。
自分で印刷の場合、クレジットカードの利用明細書は一定期間(大概は半年)を過ぎるとファイルが古い順に消えていきますので、毎月忘れずに印刷するようにしましょう。
クレカ利用明細書以外にも保存しておくもの
クレジットカードの利用明細書には買った商品が書いてないことがほとんどです。
どこで何を買ったのかをはっきりさせて、事業のために購入したことを証明できるようにするために利用明細書以外のものも保存しておくことが大切です。
クレジットカード売上票・利用控え
購入したお店の好意で領収書が発行できる場合はもらっておくと良いです。
お店で発行される「クレジットカード利用控え」もとっておくことをオススメします。
見積書・納品書
宅配便の送り状や、見積書、納品書など、やり取りの背景にあったものを一緒に保管しておくと購入の証明にもなります。
ネットショッピングの場合
ネットショップでクレジットカード購入した場合には、注文した商品が詳しく分かるように取引の画面を印刷しておくとよいです。
楽天市場の場合は、購入履歴の画面を開いて「注文詳細を表示」というボタンを押すと、注文日・支払金額・購入店・送付先・支払い方法などが書いてある画面に行けます。
また、注文した時に届くショップからメールの中に、領収書についての案内もあるのでチェックを忘れないようにしましょう。
Amazonの場合は注文履歴から領収書の発行・印刷ができます。
ヤフオクやメルカリなどのフリマアプリで手に入れたものは、取引や落札の画面を印刷してとっておくと良いです。
その他領収書がもらえない場合
仕事上の必要経費で領収書がもらえない場合は、出金伝票を書くことで領収書の代わりになります。
会費やご祝儀、お香典など、取引先との交際で領収書が出ない場合に使えます。
この時、出金伝票と一緒に招待状もとっておくことをオススメします。
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領収書は何のために保管するの?
税務署の立ち入り調査が入った時に必要です。
確定申告の経費の申請が正しいのかを見られます。
仕事上必要だったのか、金額は適正か、領収書は全てそろっているかなど、不正がなかったかを調べられます。
税務調査は実施日の10日前までに事前に通知が来ますが、いつ来られても良いように日頃からこまめに領収書の整理は行いましょう。
保管期間
領収書の保管期間は7年間です。
綺麗に時系列順に整理して、調べたい時にすぐに出せるようにしておきましょう。
また、レジから出るレシートは「感熱紙」といって熱を受けて文字を印刷しています。
そのため外部からの熱や光に弱く、日の当たる暑い場所に保管すると文字が消えてしまう可能性があります。
保管する場所は日の当たらない所にしましょう。
青色申告と白色申告では領収書の保管期間が違いますが、どちらの場合でも7年で覚えておくと良いでしょう。
・青色申告…7年保管
・白色申告…5年保管(ただし他の帳票は7年保管)
電子保管
領収書は電子保管が認められています。
紙の印字が消えてしまう前にスキャナーでスキャンしておき、データで保管しましょう。
これであれば感熱紙の劣化を心配する必要はありません。
ただしこれを行うためには税務署から許可を得る必要があります。
申告が面倒な場合はスキャンしたデータを印刷するのも良いです。