メルカリ5.4万人の個人情報流出!利用規約がヤバいと話題に
2017/06/25
ニュース詳細
2017年6月22日、フリマアプリ「メルカリ」に登録された5.4万人分の個人情報が流出したことが判明しました。
以下の情報が他の人から閲覧できる状態でした。
- 氏名
- 住所
- メールアドレス
- 電話番号
- 銀行口座
- クレジットカードの下4桁と有効期限
- 購入出品履歴
- ポイント
- 売上金
- お知らせ
- やることリスト
運営の対応
メルカリのサイトでは以下のようにユーザーに謝罪しています。
本日、Web版のメルカリにおいて一部のお客さまの個人情報が他者から閲覧できる状態になっていたことが判明しました。原因はすでに判明しており、現在は対応も完了しております。
お客さまの大切な個人情報をお預かりしているにも関わらず、このような事態に至り、深くお詫びを申し上げるとともに、経緯について下記の通りお知らせいたします。(以下略)
この運営の謝罪文は、利用者登録したユーザーがサイトにログインすることでしか見ることができません。
普通なら全員が分かるような形で、サイトのトップページでお詫びするべき内容でしょう。
ニュースでも大きく取り上げられていますし隠し通そうとする方が無理な話です。
また、情報が流出したと思われる対象のユーザーには、メールでお詫びの文章が届けられています。
しかし、その内容も上で紹介した謝罪文そのままで、今後の具体的な対策や運営体制の改善などの記載などもありません。
そんな運営の対応に、ユーザーから怒りの声が殺到しています。
ネットの反応
実際に他人の個人情報が見れたり、被害にあっている人の声がネット上にはありました。
毎度思うけど、個人情報流出って申し訳ありませんでしたで済まされるのはおかしいと思うよ。知らない間に悪用されてる人は居るわけだし。
通販も落札でのやりとりもするけど、メルカリは利用者も運営もなんとなく信用できなくてやらないと決めてる。
なんだか、すごい若年層が利用してそうで利用した人もよくSNSに不満書いてるし、常識ない人が多そうという偏見がある。気軽はいいけど、しっかりしないといけないところはしててもらわないと。
実際にはほぼ4時間放置で、何回も他人の情報が見れました。事務局は4時間障害がある報告があった事に、気が付かなかったんでしょうか??
メルカリのやりたい放題無法地帯っぷり考えると、もう無理と考えて最後に個人情報売ったんじゃないかって邪推してしまうわ。ていうかあんな状態のメルカリ未だに使ってるやつがいることに驚き
住所とか電話とかカードとか振込先の銀行の情報まで丸見えでした。そのせいか、昨日辺りから変なメールが届くようになりました。
情報がもう漏れているのかもと心配になってメルカリにメールしましたが返信なし。ありえない。
今まで対応が雑だし責任もとってくれない事が多くてイライラしてたけど、今回の事で退会すると決めました。
引用元:Yahoo!ニュース 利用者コメント
ここでは紹介しきれないほどの多くの怒りの声があります。
ニュース発表から3時間で1000件以上のコメントがあり、かなりの反響ぶりとなっています
追記
メルカリ公式サイトでは、事件発覚の翌日15:40頃に、誰でも見れるような形でのお詫びの言葉を発表しました。
ただし、メルカリ公式サイトの分かりづらいところにアップされています。
トップページの最下部 → ヘルプ&ガイド → お知らせ → お詫びとご報告
参考リンク
https://www.mercari.com/jp/info/20170622_incident_report/
利用規約がヤバい
こんなの許されるのでしょうか?
メルカリ利用規約には、ユーザーを愚弄するかのようなとんでもない文言が書かれています!
第4条 ユーザー登録及びアカウント情報
8.アカウント情報の不正利用等
アカウント情報の管理不十分による情報の漏洩 、使用上の過誤、第三者の使用、不正アクセス等による 損害の責任はユーザーが負うものとし、弊社は一切責任を負わないものとします。 また、アカウント情報が不正に利用されたことにより弊社に損害が生じた場合、ユーザーは当該損害を賠償するものとします。
引用元:メルカリ利用規約
https://www.mercari.com/jp/tos/
ざっくり言うと、
情報が盗まれて悪用されたとしても損害は自分で負ってくださいね。
という内容です。
かなりひどい利用規約ですよね!!
個人情報が流出することを、もし前提として運営していたのであればかなり問題です。
利用規約としては当たり前なのですが、「途中で弊社が規約を変更できることを利用者は承諾することとします」という内容の文章が書いてあります。
これは他社の利用規約を見ても必ず入っている文言なので特に問題はありません。
でもこのシステムを利用して、もしも事件がニュースになる前に規約を書き加えていたのであれば…
さらにとんでもない悪質な運営体制といえますよね?!
利用規約は長くて読むのが面倒ですが、こんな落とし穴が潜んでいる場合もあるので用心しないといけませんね。
「だいたいこんなことが書かれているな」くらいの理解ができるように読んでおいたほうが良さそうです。
前々から不満の声が多かった
メルカリはじつは前々からユーザーのマナーが悪いことが指摘されていました。
- ユーザーの言葉遣いが悪い
- ユーザーのルール違反
- 暴言・誹謗中傷
- 無言取り引き
- 約束を守らない
- まともな取引ができない
- 商品が届かない
- 勝手なキャンセル
- 値下げ交渉が当たり前
- 届いた商品が違う
- 交渉成立後の横取り
- 梱包がひどい
- 指摘すると逆ギレ
- 商品状態が記載と実物で違う
さらに、運営側の対応の悪さも指摘されていました。
- クレーム対応が遅い
- メールの返信がない
- 対応が適切でない
- 質問の回答がおかしい
- ユーザー間トラブルに無関与
- 悪質ユーザーへの制裁の甘さ
- 違法取引を黙認
今回の個人情報流出事件で、今までのユーザー間トラブルも明るみになって、一気に利用者は減るでしょうね。
トラブルを見て見ぬふりをしてきた運営側の体質がいけないです。
そんな管理体制だったので、今回のような大きな事件になってしまいました。
遅かれ早かれ起きていた事件だったと思います。
どんな被害にあうの?
個人情報の流出って実際にどんな被害にあうのでしょうか?
あまり想像もつかないですよね。
1年に1回程の事件なので周りにも被害にあったという人はいなくて話にも聞かないと思います。
具体的にはこんな被害が想定されます。
- 迷惑メール
- イタズラ電話
- 広告メール
- 有害サイトの勧誘
- ウィルス感染
- 口座からの不正引落とし
- クレジットカード不正利用
- 詐欺
- 架空請求
- 脅迫
- ストーカー
- 拉致
- アカウント不正利用
- 犯罪のなすりつけ
場合によっては人生が崩壊するかもしれないです。
自分が使ったわけでもない借金を背負わされる可能性も大いにあります。
個人情報の流出はそれほど危険であることを覚えておかなければなりません。
過去の裁判例
個人情報流出によって、過去にどれだけの損害賠償が支払われたのかを見ていきましょう。
エステ会社の個人情報流出
エステサロンのWebサイトで登録した、氏名・年齢・住所・電話番号・メールアドレスなど個人情報が流出した時の事例です。
長時間にわたって個人情報が他人から見られる状態にあったため、ユーザーはイタズラ電話や迷惑メール、広告メールが届くようになるという被害にあってしまいました。
運営会社とユーザーが行った裁判の結果、「被害者一人あたり慰謝料3万円と弁護士費用5000円の支払い」という判決が下されました。
メルカリの場合はどうなる?
エステ会社の例は今回のメルカリの個人情報流出と良く似た内容ですね。
でもメルカリは通帳口座やクレジットカードの番号なども流出しているのでさらに重い判決になるかもしれません。
仮に一人あたり3万円の支払いが命じられた場合、被害者が5.4万人いるわけですから支払い総額は16億円を超えます。
・・・しかし
このページの中盤で紹介したとおり、メルカリの利用規約によって運営の責任が回避されています。
損害はユーザーの負担と書いてあるのでどうなるか分かりません。
ですので今回のケースはエステ会社のような判決になるのは難しいのではないでしょうか。
利用規約をどう捉えるかの「解釈」が争点になるでしょう。
実際に裁判が起こった場合にどうなるかは分かりませんが、ユーザー側が悔しい涙を呑むことにもなり得ます。
さいごに
テレビCMもバンバンやっていてかなり知名度もある「メルカリ」。
利用者も多く、これで稼いだという方も多いと思います。
メルカリは全国規模のフリーマーケットが手軽にできるような仕組みとなってくれました。
近所の中古ショップで売るよりも高い値段で不用品を処分できるという、便利な世の中にしてくれた素晴らしい面もメルカリは持っています。
今回の個人情報流出事件に対する、運営会社の誠意ある対応をお願いしたいですよね。
そしてこれをきっかけとした今後の企業体質改善を、みんなが心から願っています。