人間の原動力は恐怖!克服しないで利用しよう
2018/06/03
人間は食べて寝ていれば生きていくことができます。
三大欲求の「食欲」「睡眠欲」「性欲」のうちの2つですね。
性欲は子孫を残すという動物の本能として備わってはいますが、自分だけを考えれば性欲なしでも生きていくことはできます。
この食べて寝るという簡単な行為が、現代社会ではとても難しいと私は感じます。
食べるためにお金が必要。
お金を得るために仕事をして稼ぐ。
そのためにストレスに耐えながら働く。
途中から何のために生きているのか分からなくなる人もいると思います。
そんなことを私は大学生の頃から考えていて就職して働くのが本当に嫌になりました。
正直自殺まで考えました。
フリーターやニートになる人の気持ちがすごく分かります。
突き動かすのは恐怖心
就職が嫌になった私ですが、最終的に頑張ろうと思ったのは恐怖心があったからでした。
「今までお世話になった人に恩返しができていない」
「堕落の道を進めば親を不幸にさせてしまう」
「新卒のチャンスは1回しかない」
「お金がないと将来できるはずの楽しいことができない」
「今までの積み重ねが無駄になるのではないか」
そうした様々な不安や恐怖があり、立ち上がって仕事をすることができました。
結婚の時も同じです。
正直言えば、結婚はしない方が楽です。
妻には失礼ですが、性格の全く違う異性の他人と毎日顔を合わせて共同生活をするのはどう考えてもストレスです。
本来避ける方が楽に決まっています。
でもそこで突き動かしたのは恐怖心でした。
私は結婚しないことのリスクを考えました。
一生独り身の場合
「親が心配する」
「自分のできなかったことを子供に託せない」
「孤独死が怖い」
「年を取って病気やケガになった時に助けてくれる人がいない」
「40代、50代になったときに虚無感に襲われる」
などなど、様々な恐怖が頭を駆け巡りました。
実際に多くの人が結婚する理由は「孤独で寂しい独身が嫌だから」だそうです。
仕事においても、周りから認めてもらいたいという「承認欲求」が原動力になっています。
これは周りからの評価を気にするあまり「自分の評価を下げたくない」という恐怖心が働くため生まれる欲です。
これらはあくまで私の場合ですが、みなさんにもこうした恐怖で突き動かされるといった経験があるはずです。
「怒られるのが嫌だからやらなくちゃ」
「子どもを飢え死にさせたくないから働く」
「転職できないから今の仕事を仕方なく頑張る」
など、恐怖に支配されて動かされています。
生物にはなぜ恐怖心があるのか
恐怖とは「生きたい」という心があるからこそ生まれる心理です。
本当に死にたいと思う人は恐怖を感じません。
「自分のやりたいことがある」「守るべき家族がいる」など生きる目的があると、「それができないのは辛い」という恐れが心を支配するのです。
「承認欲求」でもあったように、人間の欲求は恐怖心から生まれています。
単純に「眠い」「もう何でもいいから食べたい」といった生存本能による原始的な欲求以外の、上のような社会的な欲求は不安や危機感といった恐怖心が裏にはあります。
不安を感じるのは生きるために当たり前に必要な心であり、それを克服しようと思う必要はありません。
恐怖心を利用する
恐怖心は人の行動を駆り立てるのを理解して、逆に自分をコントロールするのに活用しましょう。
時間制限を設ける
時間に限りがあると思うと、そこまでに終わらせなければならないと一生懸命になれます。
「やばい宿題やってない」
「資料を明日の朝までに作らないと」
こうしたシチュエーションの時に集中力がグッと上がりますよね。
できなかったときにあるペナルティを恐怖として動かされている例です。
この心理を利用するために、自分で期限を設けてみましょう。
本当のギリギリの期限の前に、自分で期限を設定してそこまでに終わらせると決めておくのです。
周りはだいたいギリギリで仕上げてくるでしょうから、自分で決めた期限で提出することで「あいつは仕事が早い」という印象を与えることができます。
どうせ後でやらなくてはならない案件であれば、後回しにせずさっさと終わらせてしまった方が気持ちも楽ですよね。
また、早く提出することで上司のチェックが入り修正でき、より高い完成度で期限を迎えられるというメリットもあります。
窮地に飛び込む
どうしようかなと迷っているならば、飛び込んでみてやってみればよいと思います。
まあ準備もなく飛び込めばたいていピンチになるでしょう。
でもこのピンチこそチャンスで、窮地に立たされてより高い集中力を発揮することができます。
よく会社が傾いた後にV字回復するのは、こうした危機感が社員の心を団結させて業績の回復へ導くからです。
いつもダラダラ過ごしてしまうという人はあえて自分を追い込んで恐怖心を利用することをオススメします。
失敗を疑似体験する
「人のふり見てわがふり直せ」とよくいいますが、他人の失敗談を聞いたり失敗した姿を見て自分はこうならないようにしようと自分の経験値にプラスすることが大切です。
私がよくやっているのは交通事故の映像を見ることです。
スピード違反や車間距離の詰めすぎ、一時停止無視などで事故を起こしているドライブレコーダーの映像を動画共有サイトで見ます。
見ていると道路交通法違反がいかに危険行為なのかを知ることができ、自分の運転が安全運転になります。
他には虫歯で歯がボロボロになった人の映像を見て「きちんと歯磨きしなくちゃ」と思ったり、覚せい剤を使った人の異常行動を動画で見たり、糖尿病になった人の生活を動画で見たりと、様々な恐怖を自分に植え付けています。
ダメな自分を戒めるのによく使える方法ですので、どうしても怠けてしまう人にオススメの方法です。
さいごに
恐怖心を利用するのはあくまで自分をコントロールするために使いましょう。
相手に対して力を誇示して強要するのはうまいやり方とは言えません。
パワハラや暴力となってしまいます。
相手に使う場合は扇動のテクニックを身に付けなければなりません。
人にやってもらうにはまず自分から。
自身のコントロールからまずは始めましょう。