せどり・転売で稼ぐことの危険性を考察
2018/06/09
せどりや転売は初心者にオススメのネットビジネスとして広く知られていて、副業として活動している人も多い人気の稼ぎ方です。
転売をすすめている他のサイトを見ると「初めてでもツールがあれば売れる商品がすぐ分かる!」とかすごく簡単なことをアピールしていますが本当なのでしょうか?
今回はせどり・転売の種類と危険性について考察していきたいと思います。
転売の3つの種類
転売にも実はいろんな種類があります。
ここではまず大きく3つに分けます。
①自分の持ち物を売る
ネット上のフリーマーケットやオークションを利用して自分の持っている中古品を売ります。
使わなくなったゲームや本、洋服や家具などを売れば手数料を抜いた金額が自分の収入になります。
近所のリサイクルショップで売るよりも高値で売れるので利用している方も多いです。
良い部分としては、この方法で得た収入は確定申告で報告不要ということです。
自分のものを売った場合は業務として得た収入に含まれないため課税対象ではありません。
リスクは売るものがなくなるということです。
自分の不要なものを一通り売ってしまうとそこで終わりです。
ずっと稼いでいけるものではありません。
お小遣い程度に利用するものでしょう。
②近所で仕入れたものを売る
近所のリサイクルショップや中古本屋、家電量販店などで買った商品をフリマやオークションで売ります。
仕入れ値と売り値の差額が利益になります。
本やゲーム、CD、DVDを扱う場合は「せどり」と呼ばれます。
本の背表紙を見て選ぶことから「背取り」とついた説と、競り合って取る「競取り」とついたとされるの2つの語源説があります。
近所で仕入れる場合はそのスタイルから「店舗せどり」とも呼ばれます。
地域によっては安く手に入れることができたりしますし、決算価格やセール価格を狙って安く仕入れることもできます。
近所にそういった仕入れ先のお店が多くある場合は魅力あるネットビジネスです。
副業で始めてもあっという間に2~3万を手に入れることができる場合もあります。
リスクとしてはライバルが多いということです。
同じように稼ごうとするライバルが安売りを狙って待ち構えています。
知識や経験が豊富な先輩たちがたくさんいるので参入が難しい場合があります。
また仕入れ先のお店が対策を練ってくる場合があります。
同じ人が何度も大量購入していると明らかに怪しいです。
安売りをしても一般の消費者に渡らないのであれば値下げをしなくなる可能性もあります。
また、今ではネットで市場価格を確認することも簡単ですのでお店が市場価格に合わせるということもあります。
そうすると転売しようとした時の差額が少なくなり稼ぎの魅力が下がってしまいますね。
実際に現在ではお店の対策が進んでおり、お宝がゴロゴロ転がっていた一昔前と比べて今は稼ぎづらくなってきています。
③ネットで仕入れたものを売る
ネットで安く手に入れて転売して差額の利益を得る方法です。
「電脳せどり」とも呼ばれます。
近所で仕入れる場合と違い全国から商品をかき集められるので売る商品が無くなって困ることはありません。
リスクとしては非常にライバルが多いということです。
近所に比べてライバルも全国レベルになりますのでさらに難易度が上がるでしょう。
市内大会から全国大会に変わるようなものです。
強豪がひしめいています。
新品と中古
「②近所で仕入れたものを売る」と「③ネットで仕入れたものを売る」はそこからさらに2つの派生があります。
新品を売る方法と中古を売る方法です。
≪ 新品を売る方法 ≫
新品を売る場合はすでに包装されていて梱包する手間がないです。
故障や不具合の場合は初期不良としてメーカー対応を依頼すればよくクレームリスクが少ないといえます。
ただしその簡単なところからライバルが非常に多く、仕入れがなかなかできないのが問題です。
また、新品で売られていたものであるため転売するときの価格差が少ないのもデメリットです。
iPhoneや新作ゲームなどの発売が大きく期待されている商品は売り切れ後を狙い価格を上げて転売することで大きな利益を得ることが可能です。
しかしこれをライバルが見逃すわけがありません。
新品を売る方法は、商品の入荷が難しいのが最大の難点です。
≪ 中古を売る方法 ≫
中古品を買う良いところは、自分で使用ができることです。
傷や汚れに気を付けながら使用すれば、本の中身を見たりゲームで遊んだりできます。
使用して飽きたら売るということが可能です。
中古品を売る場合は自分で梱包を行う必要があります。
ネットで仕入れて梱包する場合も一度封を開けて内容確認をする必要があります。
付属品がそろっているかどうか、きちんと作動するか、傷や汚れの状態など、これから売る商品の状態を確かめます。
例えばYahoo!オークションで売る場合、取引が完了した後に出品者と落札者の評価をお互いにします。
落札したものが望みの品と違ったり、故障していたり、中古品の状態が写真以上に酷かったりするとクレームになり悪い評価がついてしまいます。
オークションで取引する場合、入札をする人は必ず出品者の評価を見ます。
悪評が多い場合は粗悪なものを送りつけたりする可能性がある心配をするからです。
そのため出品者は悪評がつかないように細心の注意を払う必要があります。
転売 共通のリスク
商品を仕入れて販売する方法ですのでまず仕入れ資金が必要です。
商品が売れるまではその一時的な出費は返ってきません。
大量に仕入れる場合は資金繰りに注意が必要です。
次に商品を置いておくスペースが必要です。
本やゲーム、CD、DVDなどは小さくて形もほぼ同じなので整理しやすいですが大型の家電にもなると部屋をかなり圧迫します。
専用の部屋が家に1部屋必要になりますね。
種類別に分けて作業しやすいように整える在庫管理も大変です。
それから梱包に使う段ボールや緩衝剤の費用もバカになりません。
<div style=”border:1px solid #CCC;padding:10px;border-radius:10px;”>仕入値+仕入送料+梱包材費用+出品手数料< 売値(送料落札者負担)</div>
上記の式が成り立つ場合でなければ利益になりません。
もちろん、思っていた値段で売れず赤字で販売しないといけなくなることもあるでしょう。
副業で行う場合は休日は商品の梱包作業と発送作業に追われます。
かなり体力を使う仕事なので本業とのバランスが非常に大事です。
副業に力を入れるあまり本業に支障を来さないように注意しなければなりません。
大きく手間がかかるため副業ではなく会社を辞めて本業にする方もいます。
それで成功した人の話を聞くこともあれば、「休みの日に行っていたから副業で10万円の利益なので、本業にしたらその5倍の50万円の利益になるのでは?」と見込んで会社を辞めた結果、ライバルが多く仕入れの難しさに直面しそこまで稼げなかったという人の話もまた聞きます。
出品代行
じつは、上記の転売のデメリットを解消した最新の転売方法があります。
在庫管理とスペース確保、出品、購入者とのやり取りを「出品代行業者」に行ってもらう方法です。
商品を仕入れたら代行業者に商品を発送します。
するとあとは商品が売れ入金されるのを待つだけになります。
販売までの在庫を抱えることがないので在庫管理やスペース確保の必要性がありません。
出品やコメントも代行してもらえます。
また購入者に対して迅速に反応して発送しなければならないのも代行業者が行ってくれるので非常に楽チンです。
<div style=”border:1px solid #CCC;padding:10px;border-radius:10px;”>
≪ オークション出品の場合の代行業務 ≫
- 梱包資材の用意(無料)
- 在庫管理
- オークションへの出品
- 落札者との対応・発送
≪ Amazon出品の場合の代行業務 ≫
- 検品作業
- 梱包作業
- 在庫管理
- Amazonへの出品
- 購入者との対応・発送
</div>
参考までに料金表の一例を貼付します。
例)株式会社エコネット・トレーディング オクサポ! (yahoo!オークション出品)の場合
例)株式会社優知 FBA代行センター (Amazon出品)の場合
※取扱いは本のみ
サービス内容は企業によって様々です。利用の際はよく比較してからをお勧めします。
料金が発生するためそれを計算して仕入れなければなりませんが、ほぼすべてを代行してもらえるので本業の傍らで副業として継続できるのが魅力です。
ただし購入者からのクレーム対応は自分で負わなければなりません。
自分で検品していないと状態について答えられなかったり商品知識がないと不明確な答えになってしまうことを頭に入れておきましょう。
まとめ
稼ぎやすさ……★★★
始めやすさ……★★★★
続けやすさ……★★
効率の良さ……★★
リスクの低さ…★★
総評……………★★★
転売には色んな種類があり、初心者でも始めやすく稼ぎやすいネットビジネスなのは本当です。
しかしながらデメリットやリスクがあることを忘れてはいけません。
まず仕入れ資金が必要ですし、商品の在庫管理を行わなければならず、家の一部屋を倉庫として使うことや梱包と発送の手間があるため副業としてではなく本業として始めたほうが良いです。
しかも梱包に必要な段ボールの費用もかかるうえに赤字で販売することも少なからずあり、総評すると手間のわりに利益が少ないビジネスとも言えます。
しかし最近では出品代行業者のサービスを利用して副業として続けられる方法もあります。
デメリットを理解したうえで挑戦してみるのも良いかもしれません。